写真で巡る渥美半島の足跡

㊵「西ノ浜の今昔」/砂浜が消失 護岸で固める

2026/10/20

1964年に完成した西ノ浜堤防(田原市博物館提供、個人所蔵)

 西ノ浜一帯は、1944(昭和19)年の東南海地震による津波、53年の13号台風と59年の伊勢湾台風の高潮で甚大な被害を受けた。

 上の写真は、64年に完成した西ノ浜堤防である。高さ4・5㍍のコンクリート堤防の上を歩く2人の女性の先には、伊良湖岬灯台のある古山と、沖合にかすむ神島が見える。

 堤防の右手には伊勢湾に面した砂浜が広がる。天竜川起源の砂や礫(れき)が沿岸流で太平洋岸を西へ運ばれ、伊良湖岬を回って西ノ浜海岸一帯や西山砂礫堆に堆積してきた。

 写真の左側には広大な西山砂礫堆が広がる。堤防に沿って細長く続く柵は、冬の北西の風と飛砂から松の苗木を守る防砂柵である。戦後、陸軍伊良湖射場の解放を契機に、50年から63年まで、総延長11㌔に及ぶ黒松の植林事業が続けられた。

 下の写真は「海浜の森」付近から撮影したものである。堤防の右側に広がっていた砂浜は消失し、現在はコンクリートブロックで固められ、砂浜は離岸堤や突堤が設置された区間だけに残っている。

 堤防の左側に白いガードレールの道路が一直線に走る。伊良湖岬の古山の中腹に伊勢湾海上交通センターの管制塔が建ち、その左手には89(平成元)年に建てられた11階建てのホテルの上部が見える。

 道路の左側には黒松の保安林(防風・防砂林)が続く。植樹から70年が経過しても松の樹高はあまり伸びていない。

護岸堤防で固められた西ノ浜(2025年・藤城信幸撮影)

2026/10/20 のニュース

1964年に完成した西ノ浜堤防(田原市博物館提供、個人所蔵)

護岸堤防で固められた西ノ浜(2025年・藤城信幸撮影)

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

リクルーティング

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP