9カ月鍛えぬいた精神力でVを
2013/07/04
豊橋中央高校
昨秋の大会で1次リーグ敗退に泣いた豊橋中央。ミーティングで選手自ら出した答えは 「メンタル面の強化」。その直後から今夏を目標に掲げ、走り込みやノックなど、厳しい練習を選手自身で課してきた。
あれから9カ月、鍛え抜いた精神力で、優勝旗を目指す。初戦は13日午後2時から豊橋市民球場で、豊橋西との1回戦に臨む。
投手は、エース渡邊陸斗(3年)の直球や変化球のキレがさえ渡る。落ち着いた性格で、塁に走者を出しても動じない。冷静なピッチングは、失策減少やロースコアゲームに持ち込むなど、チーム全体に好影響を与える。捕手の丸山裕太(同)も昨夏レギュラーの経験を生かして投球をリードする。
攻撃は、丸山捕手をはじめ林貴平(3年)と神藤洋基主将(同)が要。3人ともにパンチ力があり、勝負強い。丸山は昨夏から打球の速さや飛距離も向上。林は俊足、神藤は状況に応じた打撃ができ、チームにチャンスを呼び込む。出亮太(同)も昨夏の経験を生かし、打撃や守備で試合を盛り立てる。
守備は、二塁手の岡田怜也(3年)と遊撃手の河合侑也(同)のセンスが光る。岡田は視野が広く状況判断に優れる。河合は内野の要として、これまでの公式戦でもファインプレーで魅了してきた。
今大会に向けて神藤主将は「下手でもいいから一生懸命やる」をチーム目標に掲げ、部員に呼びかけてきた。「夏の大会はプレッシャーがかかるが、冬から鍛えた精神力で思いっきり戦う」と意気込む。
樋口靖晃監督(41)は「チーム全体のメンタル面が強くなったことは実感している。自分の気持ちと向き合う苦しみを乗り越えてきた選手たちが、この夏の舞台で結果を出せるように率いたい」と決意する。
奮闘する選手らを支え続けた3年生マネジャーは、中神萌絵子さんと中村紀惠さんの2人。中神さんは選手に重圧を与えないように気を使い、中村さんは持ち前の明るさと笑顔を振りまいてきた。「選手たちのために準備しているものがある」と口をそろえる2人。具体的にはあえてふれないが、甲子園への道を開くために選手を支えるものであることに間違いはない。