2004/11/07
高校生たちに、爆撃の様子を話す宗田理氏
三河部私学生徒読書会が6日、豊橋中央高校で開かれ、三河9校の私立高校の生徒、職員が参加した。
太平洋戦争末期、豊川海軍工廠(しょう)爆撃の様子をつづった小説、宗田理著「雲の涯(はて)」を課題図書とし、宗田氏を招いて話を聞いた。
東三河で少年時代を過ごした宗田氏は同小説を「大きな被害がありながら、全国的には知られていないこの爆撃の記録を後世に残そうと思って書いた」とし、自ら中学生時代に勤労動員をした経験を交えながら、小説を執筆する際に取材した工廠爆撃当時の生々しい様子を生徒たちに話した。
豊橋中央高校2年の伊藤梨紗さんは同氏に「この小説を読んでから、食事することや学校に通うことなど、今まで当たり前だと思っていた日常の1つひとつを意識するようになった」と感想を話した。