希少ウミガメの甲羅展示

オサガメ特有の脂のにおい残る/きょうから豊橋市自然史博物館で企画展

2024/04/13

甲羅を背負った安井主任学芸員は、まさに「亀仙人」(豊橋市提供)

 豊橋市自然史博物館で13日から始まる企画展で、見どころのひとつが近隣の表浜海岸で見つかった世界最大のウミガメ「オサガメ」の甲羅だ。

 アカウミガメの産卵地として知られる同海岸だが、オサガメは上陸しない種類のため見られる機会が少ない。同館が確認した事例も過去約20年間で3体だけという。
 今回展示される個体は、2021年10月に田原市小塩津町の海辺に死体で打ち上げられていたもので、地元住民が発見した。体長は180センチ、甲羅だけでも長さが145センチあった。

 連絡を受けた同館が引き取り、解剖した。骨は標本に、甲羅ははく製にした。オサガメの甲羅は、板状の骨が組み合わさった他のカメとは異なり、細かい骨片がつながった珍しい構造で、はく製にするのが難しいという。にもかかわらず高い技術で、その難題をクリアした。

 同館の公式X(旧ツイッター)には、この甲羅を背負い「亀仙人」のような姿の安井謙介主任学芸員の写真がアップされ、話題となっている。

 安井さんによると、甲羅にはオサガメ特有の脂のにおいが残っているという。「めったに見られないウミガメなので、においでも感じてもらえたら」と話している。

 収蔵資料を集めた企画展では、オサガメの甲羅のほかに鉱物や化石などの標本も同館イントロホールに展示される。6月2日まで。

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