コロナ融資 返済進む

帝国DB名古屋支店調査/「全額返済」18%/「ゼロゼロ融資後倒産」は増

2024/04/25

新型コロナ融資の借り入れ状況(帝国データバンク名古屋支店調べ)

 金利や返済条件が優遇された新型コロナ関連融資の返済が県内企業で着実に進んでいることが、帝国データバンク名古屋支店の調査で明らかになった。返済未了の企業でも85%が条件通りに返済できると回答。財務に余力の企業が多かったとみられる。

 実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」が4月に最後の返済ピークを迎えることから、同社は「新型コロナ関連融資に関する愛知県企業へ意識調査」を2月、県内に本社を置く1532社を対象に行い、602社から回答を得た。

 その結果、56・0%の企業が新型コロナ融資を利用し、「すでに全額返済」と回答した企業は18・1%。昨年8月の前回調査から7・5ポイント増加し、全国平均の11・4%を6・7ポイント上回った。

 現在も借りている企業に対し返済状況を尋ねると、すでに「5割以上」返済した企業は32・5%あり、「3~5割未満」返済が19・7%、「3割未満」が35・1%だった。「未返済や今後返済開始」は11・4%で前回調査から6・9ポイント減少し、着実に返済が進んでいる状況がうかがえた。

 今後の返済見通しについて聞くと、85・1%が「融資条件通り、全額返済できる」と回答。「条件緩和がないと返済は難しい」「返済が遅れる」など「返済に不安」を抱く企業は前回調査から2・3ポイント減少して10・5%だった。

 県内の企業で返済が進む状況について、帝国データバンクでは、念のために借り入れたが、返済猶予期間終了とともに全額返済できる程度に財務余力のある企業が多かったのではないかと分析した。

 一方、依然として「返済に不安」を抱く企業が1割程度あり、融資を受けても倒産した『ゼロゼロ融資後倒産』が、2023年中に県内で23件発生。前年度から8件増加した。

「ゼロゼロ融資後倒産」の件数推移(同)

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