凧糸にガラスの粉塗る「ナンキン付け」/26日、はなのき広場北田園地帯で凧合戦開催
2024/05/09
凧糸にガラスの粉を塗る「ナンキン付け」(田原市内で)
田原市内に伝わる伝統文化、糸を切り合う「けんか凧合戦」(市無形民俗文化財)を月末に控え、参加チームが準備を進めている。この大型連休中は、凧糸にガラスの粉を塗る「ナンキン付け」を行うチームも多く、五月晴れの下、メンバー一丸となって取り組んだ。
市内では、江戸時代後期から庶民の間で流行したとされる「けんか凧」が今も、凧揚げの一つとして受け継がれている。
田原凧は横長で糸目が2本という特徴から、大空を縦、横と自由自在に動く。ガラスの粉が付いた糸を絡ませ合い、切り合いをする。田原凧まつりの最終日(5月26日)にけんか凧合戦が行われ、各チームは合戦に使う凧作りを進めている。
凧の学校「はやぶさ」のチームなどは今月5日、市内でナンキン付けの作業を実施した。
チームの小中学生や高校生、指導者の大人ら5、6人が一組になり、「のりを塗る」「拭き取る」「ガラス粉をつける」の作業を分担して取り組んだ。
のりが多いと、ガラス粉にだんご状の丸い粒ができてしまうため、のりを残し過ぎないよう拭き取るのがポイント。「のりの付きが悪い」「拭きが甘い」「いいぞ、その調子」などの声が飛び交う中、慎重に手を動かした。
26日のけんか凧合戦は、田原町のはなのき広場北の田園地帯で行われ、参加チームが赤、青に分かれて糸を切り合う空中戦を繰り広げる。
今年は、幸田町のチームが初参戦し、市役所チームも復活。はやぶさの子どもらは「2枚は切りたい」と意気込んでいる。