東海４県社長平均年齢60・０歳

帝国ＤＢ名古屋支店調べ／高齢化歯止めかからず

2024/05/09

東海４県の社長平均年齢推移（帝国データバンク調べ）

　帝国データバンク名古屋支店は、同社データベースを使った東海４県の「社長年齢分析」の調査結果を公表した。社長の平均年齢は前年調査を０・２歳上回り、経営者の高齢化に歯止めがかかっていない状況が分かった。

　東海４県に本社を置く企業の社長の平均年齢は60・０歳。全国平均の60・５歳を０・５歳下回ったが、前年より０・２歳上昇した。愛知県は、47都道府県の中で３番目に若い59・７歳。三重県の59・４歳が全国最低。岐阜県も59・７歳と５番目に若く、東海地方は全国的に社長年齢が若い地域といえそうだ。

　社長の交代率は14年連続で３％台の低調が続いており、世代交代が進んでいない状況。社長交代時の平均年齢は68・８歳で、前回調査から０・４歳若くなった。交代により平均17・４歳若返った。

　社長年齢の構成比をみると、「50歳以上」で81・２％を占める。スタートアップなどで若手経営者に注目が集まっているが、「40歳未満」は３・０％にとどまり「30歳未満」はわずか０・２％しかいなかった。

　業種別では、「不動産」の63・０歳が最高。「製造」と「卸売」の60・６歳、「小売」60・１歳も全体を上回った。比較的独立起業がしやすい「サービス業」が、58・９歳で最も若かった。

　低調な社長交代率が今後も改善しなければ、平均年齢の上昇が続くとみられ、帝国データバンクは「後継者難倒産」など不測の事態が生じる可能性が高まると指摘。円滑な事業承継を確実に進めるため、計画的かつ余裕のある準備が必要とした。