廃棄品が宝に―高まる需要

加工用みかんでJA蒲郡市/さらなる品種活用法模索

2017/08/03

 さわやかな酸味と甘みが特徴の「蒲郡みかん」で作られたゼリー「蒲郡みかんの雫(しずく)」は、旅館売店などで販売され、名物品として人気を集めている。ゼリーは、市場に出回らない「加工用みかん」で製造。加工用商品の需要が高まり、JA蒲郡市は新たな品種を加工用とする計画を立てるなど、蒲郡みかんを広くPRする活動を展開している。

 JAは10年ほど前から、皮に傷が付くなどして店頭に並ばない「加工用みかん」を使った商品作りを本格化。現在までゼリーやジュース、クッキーなど約70種を販売してきた。製品は土産物の加工業者などが企画、製造。JAは農家から出荷しないミカンを集め、業者に加工用として提供している。

 近年は全国的にご当地品を使った商品作りが増加している。JA蒲郡市は、2015年度に加工用として約246トンのミカンを業者に出荷。昨年度は過去最高量となる約340トンを提供した。

 人気商品として定着した「みかんの雫」は、2009年に販売を開始。果汁を多く含んだ食感が人気を集め、累計で25万個の売り上げを記録している。同商品を製造販売する「はなのき堂」(新城市川田)の福田徹哉さんは「今後も販路を拡大して、蒲郡みかんをPRしていきたい」と話す。

 JA蒲郡市に加盟するミカン農家は約550戸。年間に約1万㌧のミカンを出荷している。現在、加工用として利用する品種は「早生(わせ)」、「青島」、「はるみ」の3種。JAは、年間に約100㌧の出荷量がある品種を加工用とする案を進行中。加工品のニーズに応え、農家の所得を増やす事業に力を入れている。

 風雨にさらされる露地栽培の品種は、外皮が傷みやすく、出荷されない量が多くなりやすい。JA蒲郡市販売企画課の小林嗣幸課長は「本来は廃棄されるミカンを利用した人気商品が出ることで、農家の人に恩恵が行き届く。今後も有効な活用法を考えていきたい」と話している。

2017/08/03 のニュース

蒲郡みかんを使った商品が並ぶ店頭(蒲郡市内で)

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