県外にも活動の幅拡大

とよあしネットワーク誕生から2年/多彩な職種の足のプロ集う/いつまでも歩ける足―啓発へ熱い思い

2017/08/20

 「足」にかかわる様々な職種の人たちが、枠を超えて共にボランティア活動をする東三河初のサークル「とよあしネットワーク」。誕生して2年、豊橋市を中心に県外にも行動の幅を広げている。メンバーは医師や看護師、理学療法士、臨床工学技士、介護士、シューフィッター、靴屋、ノルディックウオーク指導員など、フットケアや靴、歩くことなどに熱い思いを注ぐ、その道のプロたち。同ネットワークはどのように生まれ、何を目指すのか。

 代表で発起人の北和子さん(43)は同市内の病院に勤務する透析室の看護師だ。人工透析をする腎臓病の患者は、糖尿病患者と同様に血液循環が悪く、足の病気やそれに伴う障害(足病変)になる確率が高く、「普段私たちは病院で、ほんの少しの水虫や陥入爪、靴擦れから、足を切り落とすことになった人たちをたくさん見てきている。この『ほんの少し』というところで予防をすれば何人もの人が悪化を防げる可能性がある」と北さん。

 爪を切ったり足の状況を観察するフットケアの重要性を実感して学習し、6年ほど前からケアを実施。患者との関係を良くする働きがあることも知った。ただ、病院に来る人は限られているため、「私たちが外に出て、声を大にしてみなさんに啓発していくことが必要。地域住民みんなの足を守りたい」と、塩之谷整形外科で靴外来を開く塩之谷香副院長はじめ、同じ志をもつ医師や看護師数人で「とよあしネットワーク」を立ち上げた。

 サークル名は豊橋と足をかけて、「とよあし」に。各施設で、1人で熱心にフットケアをしている医療者・在宅関係者が、施設や職種・職位を超えて地域でつながれるよう「ネットワーク」と名付けた。

 サークルの仕組みは、運営メンバーがイベントごとにつながりがある人たちにSNSなどで呼びかけ、賛同した人が自由に参加するというもので、今や他県にも広がりを見せている。

 主な活動は、足に興味を持つ市民を増やすための足の体験講座の開催や、メンバー自身が知識や技術を高めるための勉強会や参加など。施設からの依頼があればフットケア指導士や医療フットケアスペシャリストが実技講習に出向く。また他の医療機関の仲間と顔が見える関係となり患者情報を共有したり、在宅支援の訪問看護師などに転倒防止などの観点からフットケアの重要性も啓発していく。

 同市の国保健診では、糖尿病有所見者の割合は、愛知県の53・7%を大きく上回る75・2%。厚労省によると今では新規透析導入患者の43%は糖尿病性腎症が原疾患で、患者は高齢化しているという。

 「足病変のリスクが高い糖尿病と透析患者、そして在宅というのはフットケアに関わる上で重要なポイント。今後も市民に対する啓発を続けたい。思いは一つ。地域の人たちがいつまでも歩ける足でいるために一致団結してがんばる」

 同ネットワーク世話人の塩之谷さんは「足にかかわる専門職でフットケアのために力を発揮できる人は多くいるが、それぞれの施設で孤軍奮闘している。このネットワークを通じて協力し合い、地域住民の足の健康増進につながれば」と期待した。

きょう ほいっぷで足の体験会

 同ネットワークは20日午前9時30分から、豊橋市中野町の市保健所ほいっぷで、足の体験会を開く。糖尿病から慢性腎臓病になるのを防ぐための市民公開講座と併催。

 52人のボランティアが手を挙げ、おそろいの青いビブスで参加し、フットケアや靴選び、ノルディックウオーク、血糖測定、足のトレーニング、血管年齢測定―それぞれの専門分野で活動する。参加は無料。

2017/08/20 のニュース

爪の勉強会に集まった在宅や透析関係の参加者ら(塩之谷整形外科で)=とよあしネットワーク提供

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