伝統とモダンの融合

祖母から母に、母から娘に振り袖文化受け継ぐ/振り袖ドレスのザ・オリエンタル和装、豊川に東海地方初の正規代理店が誕生

2017/09/23

 日本人の着物離れが叫ばれて久しい。おばあちゃんからお母さんへ、そして娘へ…と、代々振り袖を受け継ぎ大切に守っていながら、着るのは人生にたった一度、成人式だけ。あるいはタンスの中に眠らせ、次の世代にそのまま譲り渡す。そんな現状を打開する振り袖ドレス「ザ・オリエンタル和装」の東海地方で唯一の正規代理店「アスピ」が豊川市下長山町に誕生した。

 代表の成田愛さん(38)はブライダルの仕事も手掛ける美容師(美容室e―style)。昨年冬、弥富市の和装着付け専門会社「ビギン」の代表で1級着付け士の村井昭子さん(58)が2010年に独自の着付け法で編み出した振り袖ドレス「ザ・オリエンタル和装」の素晴らしさに触れた。思い入れの
ある着物にハサミを入れることなく、着付けの技だけでドレスのスタイルを作りだすもので、和装と洋装のバリエーションが広がり、着物を傷つけることなく、次の世代に残すことが出来る。

 体の前から着物を羽織らせ帯を巻き、背中で花の形に結ぶ。余った布地は腰回りですっきりと折り畳み、振り袖の裾の一枚絵のような柄が、スカート前の部分に広がるように工夫。袖がスカート後ろの部分を飾り、オリジナルのパニエでスカートを膨らませると、ゴージャスなドレスに生まれ変わる。所要時間は振り袖の着付けの半分、15分ほどだ。

 「自分もこの技を取得して、若い人たちにも着物文化を広めたい」。成田さんは研修に励み、東海地方初の代理店になった。現在、代理店は国内外に12店舗。

 成田さんは「これからがスタート。成人式や結婚式だけでなく、七五三や還暦祝い、いろんな場面で提供したい」と話し、同市小田渕町の保育士、大和田歩乃果さん(23)に着付けをしてみせてくれた。

 大和田さんは成人式で着物に袖を通して以来、久しぶりの振り袖で、それが華やかなドレスに変身。

 「ふわふわっとしてすてき。園児たちが見たら、きっとかわいいって言ってくれる。ぜひ結婚式でも着てみたい。まだ予定はないですけど」と瞳を輝かせた。

 ビギンの村井さんは、2020年の東京五輪の会場で、日本伝統の振り袖の可能性を世界にPRするため、小池百合子東京都知事に振り袖ドレスのパフォーマンスを提案。成田さんは「採用されたら、私も会場で精いっぱい頑張りたい」と意欲を燃やしている。

2017/09/23 のニュース

真剣な表情で着付けをする成田さん(アスピで)

うしろ姿も美しい振り袖ドレス(同)

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