支援内容に「保育支援」も

産前・産後ヘルパー利用費補助事業

2017/10/17

 豊川市が2016年度に開始した「産前・産後ヘルパー利用費補助事業」の補助対象になる内容について、市は食事の支度や衣類の洗濯などの「家事支援」のみから、兄弟姉妹の世話などの「保育支援」を加えた内容に改める方向で検討を進めていることが分かった。実現すれば、お母さんが子育てしやすい環境づくりが一歩前進する。地方創生に向けた施策を話し合う会議の参加者への外部ヒアリングの場で明らかにしたもので、早ければ本年度中に支援内容の幅が広がり、利用者がより使いやすい環境になる可能性が出てきた。

 同事業は、市内に住所があり、何らかの理由で身内から日中援助が受けられない妊産婦を対象に産前・産後ヘルパーの利用費の一部(1時間350円)を補助する取り組みとして昨年度、東三河で初めてスタートした。

 母子手帳を交付された妊婦か、出産日から60日以内(多胎出産の場合は180日以内)の産婦であることが条件で、援助は1日1回2時間以内、45日間を上限とする。利用できるのは市が認定した5つの事業所のみ。

 事業については、担当する子ども健康部保健センターが母子健康手帳を渡す際に1人ひとりに紹介。会話を通してヘルパーの必要性を感じた妊産婦には申請書を渡して積極的に活用を促している。

 16年度は妊娠届出者数1535人のうち22人が申請。そのうち5人が同年度中に、3人が本年度に入ってから制度を活用した。本年度は9月末現在で13人が申請しているが、そのうち何人が実際に利用するかはわからない。

豊川市が本年度中に改善検討/子育てしやすい環境づくりへ

 市では昨年度、他市町村の状況なども参考に利用申請者数を20人、それぞれが上限まで利用すると仮定して予算を63万円に設定。申請者は目標を上回ったが、利用者も利用時間も少なかったため決算額はわずか1万9000円にとどまった。本年度も同じ目標を定めているが、達成する見込みは小さい。

 「取りあえず申請しておくことで、妊娠・出産後の期間を安心して生活できる」という市の大きな目標はクリアできたとしても、「経済的支援で民間サービスを利用しやすくなり妊産婦の家事負担軽減となる」という部分では、支援内容を充実させなければ利用希望者の増加は難しい。

 実際、同センターの竹下知加子主幹によると、昨年度の利用者からは「家事負担が減って助かった」「日中に大人と会話ができて良かった」と聞かれた半面、補助金を受けられるサービスの内容が食事の支度や片付け、買い物、洗濯、掃除、沐浴(もくよく)準備と片付けなどの家事支援に限られ、兄弟姉妹の世話などの保育は対象外であるため「子供の面倒を見てほしかった」という声が上がったという。保育支援が対象外であることで、申請や利用をしなかった妊産婦もいると思われる。

 外部ヒアリングでも、保育を支援内容に追加するべきとの意見が目立っており、市はその必要性を再認識。「制度をより使いやすいものにするため支援内容などの検討を進め、早ければ今年度中に改善したい」とした。

 行政や企業との協働事業を展開するNPOとよかわ子育てネットの代表理事で、市認定事業所の1つ「家事サポートはんず」リーダーでもある伊奈克美さんは、同事業について、支援内容や支援期間など改善すべきところはまだあるとしつつ、「お金を払って民間のサービスを利用したり、他人を家に入れたりすることに抵抗があるお母さんたちも、行政の事業からならスタートしやすい」と評価。「『困った時には人に手伝ってもらっていいんだ』と気楽に考えてもらうきっかけになれば」と期待する。

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