環境先進都市への一歩記す

【回顧】豊橋市/バイオマス利活用センターが本格稼働/体罰や行政ミスで対応に追われる/マーラの若すぎる死など悲しい出来事も

2017/12/27

 豊橋市では2017年、生物由来資源で発電するバイオマス利活用センターが本格稼働を開始。環境先進都市に向け一歩前進した。長年見過ごされた行政のミスや体罰問題も発覚。総合動植物公園では新規客層の開拓という目新しい現象の一方、アジアゾウ「マーラ」が死ぬという悲しい出来事もあった。

 ■算定ミスや小学校での体罰
 市は7月、精神障害者や知的障害者に生活保護費を支給する際の認定基準を誤り、加算額が過大になったり過少になったりしていたと発表した。過払いは計30人、約1650万円にのぼり、当初は時効分を除く約936万円の返還を求めたが、同様のケースで返還請求が取り消された過去の判例が判明。対象世帯の生活状況などの調査結果を踏まえ、過支給分の返還請求を取りやめた。問題の責任を取り、佐原光一市長は給与を10月から3カ月間10%カットした。

 9月には市立岩西小学校の40代の男性教諭が担任する2年生に体罰を加えていたことが明らかに。教諭は児童の頭をつかんで黒板に複数回ぶつけたり、ほうきや定規で頭をたたいたり、両手でほおをつねったりしていた。教育に対する信頼を傷つける事態となり、市教育委員会は対応に追われた。

 ■生物由来資源で発電
 神野新田町の中島処理場に市が整備したバイオマス利活用センターが10月に本格稼働。下水汚泥と生ごみを一緒にして発電する施設では国内最大級とされる。

 生物由来資源(バイオマス)の発電に乗り出すにあたり、4月から市内で生ごみの分別収集が始まった。同センターにある2基の巨大な発酵槽に、下水の処理過程で出た汚泥を入れて微生物を育て、そこに夏頃から生ごみも投入してメタン発酵するように調整。発生したガスを燃料にエンジンを回し、発電に成功した。ほぼすべてを中部電力に売電する仕組みだ。発酵後に残った汚泥は、水分を取り除いて炭化燃料に加工する。

 一連の取り組みで、温室効果ガスの排出量を年間約1万4000㌧削減する効果があるという。施設整備費や20年間の維持・管理費を差し引いても、市全体で約120億円のコスト削減効果が見込まれている。

 ■マーラの早すぎる死
 豊橋総合動植物公園で、アフリカに生息するネコ科の「サーバル」の雌1頭の一般公開が4月に始まると、客層に変化の兆しが。人気アニメ「けものフレンズ」のメインキャラクターとしてサーバルが登場することからアニメファンの間で話題となり、従来からの客層の家族連れに加え若い男性が多く来園するようになった。

 悲しい出来事もあった。8月13日、雌のアジアゾウ「マーラ」が5歳11カ月の短い生涯を閉じた。母親の育児放棄で人工保育されたマーラは2013年1月、運動不足による両前脚の骨折が判明。治療の過程で筋力が衰えて寝たきりになった。

 専用のプールで歩行訓練を続けたが、この日のリハビリ中に突然動かなくなり、そのまま死んだことが確認された。死因は腸捻転とみられる。

2017/12/27 のニュース

バイオマス利活用センターの発酵槽

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