地元に残る野田城戦記など創作披露/新作や子どもたちの舞台など楽しむ
2023/11/21
「野田城の戦い」フィナーレ(新城文化会館で)
全国的にも珍しい市民による歌舞伎の公演「第34回新城歌舞伎」が19日、新城文化会館大ホールであり、多くの市民が上演された新作歌舞伎や子ども歌舞伎などを楽しんだ。
この日は山・臼子歌舞伎保存会が、新作の創作歌舞伎「野田城の戦い~信玄終焉の地乃場~」を披露した。1573(元亀4)年の野田城の戦いで、笛の演奏で信玄を誘い出し鉄砲を放ち、それが原因で亡くなったとも伝えられ、地元に残る野田戦記などを参考に市内臼子に住む老平美喜代さんが創作した。
内容は、信玄がけがを負った子狐(こぎつね)を助け、それが「狐信玄」となり、首を差し出した城主の菅沼定盈(さだみつ)と妻・お徳らを許し、みんなで狐のダンスを踊りフィナーレを迎えるという斬新なものだ。ダンスでは観客から手拍子が起こった。
グループで市内から来た高齢者らは「こんな歌舞伎は初めて。一幕は引き込まれ、二幕は楽しかった」「心地よい感動が残った」と驚いていた。
鳥原歌舞伎では、舟着小学校の高学年児童11人らが「弁天娘女男白浪~稲瀬川勢揃いの場~」(通称・女男白浪5人男)を堂々と演じた。