守公神社の銅鐸の音色響く

豊川/60年ぶりの神仏習合祭事「大般若祈祷会」で珍しい一幕

2024/03/17

大般若祈祷会で打ち鳴らされる銅鐸(守公神社で)

 先月、豊川市国府町の守公神社で営まれた60年ぶりの神仏習合祭事「大般若祈祷会」で珍しい一幕があった。

 祭事が始まる際に鳴らされる太鼓が、急きょ変更。拝殿にある市指定有形文化財の銅鐸(どうたく)が打ち鳴らされたのだ。「めったにない機会だから」と町民らの要望により、甲高い音が境内に鳴り響いた。

 この銅鐸は高さ70センチ、直径46センチの大きさで、「三河国宝飯郡府中」などの銘文が刻まれている。市による発掘調査で近隣の白鳥町の総社周辺に奈良~平安時代の三河国府跡が存在したことが分かっており、銘文にある「府中」は国府関連の地名で、中世の三河国府鎮護の神社だった可能性もある。

 また、銅鐸は本来、寺院にあるもので、神仏分離令が出された明治時代以前の風習の名残を見ることができる。

 鐘の音は珍しく、同神社の鈴木忍宮司によると、過去には武蔵野音楽大学、国立音楽大学、名古屋芸術大学が音色の調査に訪れたという。

銘文が刻まれた市指定有形文化財の銅鐸(同)

2024/03/17 のニュース

大般若祈祷会で打ち鳴らされる銅鐸(守公神社で)

銘文が刻まれた市指定有形文化財の銅鐸(同)

有料会員募集

今日の誌面

きらり東三河

東三河学生就職NAVIリクルーティング

東三河学生就職NAVIリクrooting2025

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP