第10特科連隊が20日廃止/陸自豊川駐屯地
2024/03/17
空砲射撃を行う155ミリ榴弾砲(豊川駐屯地提供)
防衛省による陸上自衛隊の再編で、豊川駐屯地に駐留していた第10特科連隊が20日で廃止され、豊川市に根付いてから64年の歴史に幕を下ろす。同駐屯地には第10偵察戦闘大隊(仮称)などが新編される。
防衛大綱には戦車や火砲を中心とした部隊の編成・装備の見直しが盛り込まれ、1957年に発足後、60年に豊川駐屯地に移駐してきた第10特科連隊の廃止が決まっていた。
同駐屯地では、第10偵察戦闘大隊(約290人)、中部方面特科連隊の新編に伴う1個特科大隊(370人)の新編が予定され、駐屯地の定員は昨年度の1780人から1520人に減少する。
13日には、同駐屯地で編成改組式があり、第10特科連隊の與藤(よとう)公彦連隊長から第10師団の酒井秀典師団長に連隊旗が返還された。同連隊の67年の歴史にちなんで、6門の155ミリ榴(りゅう)弾砲が67発の空砲射撃を行った。
第10特科連隊は三河地方の防衛を担いながら、年明けの能登半島地震など自然災害の被災地での復興活動や、ゴラン高原や南スーダンなど海外での平和維持活動にも貢献してきた。