二次災害防ぐ対策工事

豊川市御津町御津山の土砂崩れ現場/リングネット工法など県内初導入

2024/03/26

土石流防止のため設置されたリングネット

 昨年6月の集中豪雨に伴う土砂崩れで住宅2棟が全壊した豊川市御津町御津山で、愛知県が二次災害を防ぐため対策工事を進めている。リングネット工法やモノレールで資材を運ぶ方法を県内で初めて取り入れ、作業を行っている。

 県東三河建設事務所は、土石流が再び発生しても民家に被害が及ばないように対策を施す。想定される土砂の量を考え、土砂や倒木を受け止めるリングネットの大きさは幅が15メートル、高さが5・5メートルで、2カ所に設置した。すでにコンクリートの壁で土砂をせきとめる砂防堰堤(えんてい)の整備を始めている。

 リングネットはスイスで開発された技術で、戦時中に海で魚雷を止めるために使用されたリング構造ネットを応用したものだ。

 また、土砂崩れ現場の下は民家が密集し道路も狭いため、山頂にある御津山園地から崖を下る全長240メートルのモノレールを敷設して資材や人員を運んでいる。

 土石流防止用としてリングネットの活用や資材をモノレールで運ぶのは、ともに県内で初めての試みという。

 3月の県議会で市内の災害対策を取り上げ、実際に工事現場を視察した大嶽理恵県議は「雨の多い時期までに必要な対策が間に合うことを祈っています」と話している。

工事現場へ延びる、資材や人員を運ぶモノレール

2024/03/26 のニュース

土石流防止のため設置されたリングネット

工事現場へ延びる、資材や人員を運ぶモノレール

有料会員募集

今日の誌面

きらり東三河

東三河学生就職NAVIリクルーティング

東三河学生就職NAVIリクrooting2025

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP