新城市出身・テノール歌手の前川健生さんら/八楽児童寮でアウトリーチ活動
2025/03/04
右から、前川さん、梶田さん、赤松さん、太田寮長(新城市八束穂の児童養護施設八楽児童寮で)
新城市出身のテノール歌手の前川健生さんらが2日、市内八束穂の児童養護施設八楽児童寮(太田一平寮長、児童数30人)を訪れて音楽アウトリーチ活動を行い、本格的なオペラを演奏した。
訪れたのは、前川さんのほか、ソプラノ歌手の梶田真未さん、妻のピアニスト・赤松美紀さん。1日の愛知県芸術劇場で「梶田真未・前川健生オペラコンサート」を開いた後、「その演奏の一端を児童らに聴いてほしい」と計画した。
会場では、赤松さんの伴奏で梶田さんは、歌劇ジャンニ・スキッキより「私のお父さん」などのオペラをソプラノで歌い上げ、前川さんはオペラのほか、日本の曲を透き通ったテノールで披露した。最初、あまりの声の大きさと迫力に耳をふさぐ児童がいたがその後、演奏に聴き入っていた。「大きな古時計」では、一緒に口ずさむ児童もいた。
前川さんは「日本の歌を演奏すると、育った地元で歌いたくなる。新城で音楽が盛んになるよう、自分たちなりの還元をしていきたい」と話した。
太田寮長は「こうした機会をいただき、子どもたちにプロの声を聴かせることができた。情操教育の一環になった」と感謝した。