百条委権限持たせた特別委設置検討

豊橋/きょう市議会本会議提案へ/パワハラ問題で最大会派・自民/山本市議「市長へしっかり問いただしていきたい」

2025/03/28

豊橋市議会では最大会派の自民が、前市長による職員へのパワハラ疑惑を検証した調査委について調べる調査特別委の設置を目指している

 豊橋市議会の最大会派、自民党は、前市長が職員にパワーハラスメント(パワハラ)をしていたとする疑惑を検証した市の調査委員会について調べる調査特別委員会の設置を目指している。百条委員会の強力な調査権限を持たせる内容で、28日の市議会最終本会議に提案する方向で調整している。

 昨年11月の市長選で長坂尚登市長の陣営が法定ビラに引用した、対立候補の前市長を「パワハラ体質」としたネット記事に基づき市職員に調査を行った調査委は、3月4日に公表した報告書で前市長によるパワハラは認められなかったと結論付けた。

 一方で、長坂市長は同7日に緊急で記者会見を開き、職員とされる1人からパワハラを含むハラスメントを前市長から受けたとの情報提供があったと明らかにし、調査委による調査が「不十分だった」として第三者による調査を行う意向を表明した。

 27日の議会運営員会(議運)で、自民は百条委の調査権限を持たせた調査特別委の設置案を示した。議会事務局によると、百条委は関係者の出頭や証言、記録の提出を請求できる。正当な理由なく証言を拒んだり、虚偽の陳述をしたりした場合には罰則規定が設けられている。

 自民の提案に公明党や長坂市長の出身会派の「新しい豊橋」が賛成した一方、共産党は職員が「心的負担を感じることがあってはならない。時間をかけて準備すべき」と慎重姿勢を見せ、民主系「まちフォーラム」は「(報告書の)正当性を含め議会対応すべき」としつつ、職員への負担軽減策が分からず「今は賛同できない」とした。

 議運後、記者団の取材に応じた山本賢太郎市議(自民)は、第三者による調査が予算化されず、いつ始まるのか時期も不明な中で「市民の関心が高く、心配されている」と調査特別委を提案する理由を説明。他会派の理解を得て、28日の設置を目指す考えを強調した。

 再度の調査で報告書の正しさが示されれば「結果的に法定ビラが虚偽ということにつながる」とも指摘し、その場合は辞職勧告決議や不信任決議といった手段を列挙しながら「しっかり市長に問いただしていきたい」とした。

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