警察官の伊藤さん「礼儀正しく楽しく」をモットーに
2025/03/28
渥美農高の剣道部を4月から指導する伊藤さん㊨と鈴木校長(田原市加治町で)
田原署交通課を最後に今月末で愛知県警を退職する白バイ隊員、伊藤謙一さん(61)が4月から、同じ田原市内にある県立渥美農業高校の剣道部非常勤講師を務める。剣道の指導者としての一面を知った鈴木修市校長(60)から依頼を受けた。この3月でともに本業を退く2人だが、「子どもたちのために」という思いは変わらない。
伊藤さんは警察官の仕事をこなす一方で、豊橋市にある県立豊丘高校の剣道部OBとして母校の後輩や、外部講師の同市立東陽中学校の生徒たちにボランティアで剣道を教えてきた。
伊藤さんは田原署に5年間勤務。ほぼ同じ期間を鈴木校長も教頭、校長として勤め、生徒や学校の交通安全に協力し合ってきた中、伊藤さんの剣道の指導者としての顔を知った。
退職後、伊藤さんは交通安全に関わる仕事に携わりながら、豊丘高、東陽中に加え、週1回、渥美農高で指導する。「お世話になった田原への恩返しです。礼儀正しく楽しくをモットーに農高の剣道部を盛り立てていきたい。子どもたちの成長を見るのが楽しみです」と話す。
鈴木校長にとって、渥美農高は母校でもあり「子どもたちのためにやってくれると言うので、うれしいです。精神的、技術的にもさらなるレベルアップにつながれば」と期待を寄せている。