新年度当初予算案など可決

豊橋市議会/調査特別委設置の提案されず/市民生活影響出る事態は回避

2025/03/29

新アリーナ関連の補正予算案は起立採決の結果、可決された(豊橋市議会議場で)

 豊橋市議会3月定例会は28日、本会議を開き、総額3054億1000万円の2025年度当初予算案と、多目的屋内施設(新アリーナ)計画の関連費用を盛り込んだ2億6100万円の補正予算案などを可決し、閉会した。副市長の人事案には同意せず。最大会派の自民党が検討していた調査特別委員会の設置は、提案されなかった。

 昨年11月に就任した長坂尚登市長が初めて編成した当初予算は、新アリーナ計画中止の姿勢を崩さない市長に反発する勢力が多数を占める議会構成でも成立した。市長と議会の対立が続く中で、市民生活に影響が出る事態は回避された。

 補正予算案は、24日の予算特別委員会で新アリーナ計画の推進派市議らが出した予算の組み替え動議を受け、長坂市長が建物の設計費と予定地に建つ野球場の解体撤去費などとして計上した。

 新たな副市長に稲田浩三氏を充てる人事案は、賛成少数で不同意に。すでに就任あいさつの日程が調整されていたことが「議会軽視」と問題視された。2人いる副市長のうち1人は空席となる見通し。

 後任を認められなかった杉浦康夫副市長は「対立を乗り越え、一致を見いだし、市民に最善の道を選択するよう切にお願いする」と退任あいさつで市長、議会の双方を諭した。

 原田憲一・新教育長の人事案は同意された。

 27日の議会運営委員会で自民から、前市長が職員にパワーハラスメントをしていたとする疑惑を検証した市の調査委員会を調べる調査特別委の設置案が出されたが、本会議では見送られた。

 閉会後、記者団の取材に長坂市長は定例会を振り返り「大きな山を越えた」と述べた。補正予算が成立したものの、新アリーナ計画の契約解除の方針に「変わりはない」とした。副市長人事が同意されなかったことには「頭の整理ができていない」と言葉少なだった。

2025/03/29 のニュース

新アリーナ関連の補正予算案は起立採決の結果、可決された(豊橋市議会議場で)

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

きらり東三河サイト

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP