豊橋市有形文化財で市教育委発表/12日から6月8日まで市美博で公開
2025/04/05
勝糸威腹巻具足㊨と鎧立(豊橋市提供)
豊橋市教育委員会は、安久美神戸神明社(同市八町通3)に伝わる甲冑(かっちゅう)などを、市有形文化財に指定したと発表した。
指定は3月26日付。指定された品の正式名称は「勝糸威腹巻具足(かちいとおどしはらまきぐそく) 附(つけたり) 一荷鎧櫃(いっかよろいびつ)ほか付属品」。
甲冑の主要な胴や袖、兜は、室町時代末期のものを江戸時代に改修したと推測される。現在の同市を治めた吉田城の最後の城主だった大河内(おおこうち)松平家が、1929(昭和4)年に神明社に奉納したという。
関連品として、甲冑をしまう鎧櫃や甲冑を立てて飾るための鎧立(よろいたて)も文化財指定された。
今回指定された甲冑などは、12日から6月8日まで市美術博物館で一般公開される。
同館の鶴田知大学芸員は「東三河でも大名家伝来の甲冑は珍しい。この機会に、ぜひ見に来てほしい」と呼びかける。