石との対話、繊細に表現

豊川市在住の木版画家、 戸次祥子さん豊橋で作品展/新作など48点並ぶ

2025/04/14

個展を開催した戸次さん(ギャラリーサンセリテで)

 豊川市在住の木版画家、戸次(べっき)祥子さんの作品展「震える石」が、豊橋市向山大池町の「ギャラリーサンセリテ」で開催されている。新作20点を含む48点が並ぶ。

 木口木版で、山で出会った石をモチーフに繊細に表現した作品が中心。登山が好きで、よく山に足をはこぶ作者が山から持ち帰った石と向き合い、その姿とうちに秘めた物語を作品に託した。

 石を持つ人間の手とのふれあいや対話、石から流れ出る「時」に着目し、水時計のように表現した作品など多彩で見る人の心を引きつける。タイトルの付け方もユニークで、石から滴り落ちる滝のような流れを描いた作品には「涵養(かんよう)の森」とタイトルが付けられ、自然の循環を感じさせる仕上がりとなっている。他にも物語をはらんだ作品が多く興味深い。

 29日まで。「石は中身がわからない。見えないからこそ中心を秘めており、人間に似たものを感じる」と戸次さんは話している。

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