地域の伝説などアートに

豊橋／岡崎市在住のアーティスト・松岡徹さんが個展／立体と絵画約150点並ぶ

2025/05/15

初個展を開催している松岡さん（ギャラリーサンセリテで）

　岡崎市在住のアーティスト、松岡徹さんの個展が、豊橋市向山大池町のギャラリー「サンセリテ」で開催されている。立体と絵画約１５０点が展示され、これまでの活動の全容を見ることができる。

　豊橋市では初めての個展。２００３年頃から25年までの作品を丸ごと展示する趣向で、「まるまるまるごとまつおかとおる」展と銘打つ。絵画も立体も、人間や妖怪、仏などを思わせる不可思議な生き物などがモチーフ。かわいらしくもありどこか不気味、そして深い思索をはらんだ作品が目を引く。

　何かが抜け出した後の抜け殻を表現した立体や、月を見る人をさまざまに表現したドローイングなどが並び、見る人を引きつける。豊川市の豊川弁財天や蒲郡市の竹島弁財天などが登場するドローイングもあり、擬人化された弁財天が旅をするようすがユーモラスに描かれている。

　地方に取材に赴き、土地に残る伝説などに着想を得て作品を作ることが多いという松岡さん。三河湾の佐久島や岡山県などに多くの作品が展示されている。

　６月１日まで。「こうした全体を網羅する展示は初めて。見る人によって色々な物語があると思うので自由に楽しんでほしい」と、松岡さんは来場を呼びかけている。