〝市民の皆さんに 読んでほしい〟/地元の観光団体が公共施設や学校などに
2025/05/28
書籍「蒲郡の夢 滝信四郎が蒔(ま)いた種」
蒲郡市の観光の礎を築いた実業家、滝信四郎(のぶしろう)氏(1868~1938)の生涯を描いた書籍「蒲郡の夢 滝信四郎が蒔(ま)いた種」(A5判150ページ)が出版された。地元の観光団体が、市内の公共施設や学校などに計300部を配布する。
信四郎氏は、名古屋市の繊維問屋「滝兵商店」(現タキヒョー)の5代当主。保養で訪れた蒲郡市を気に入り、料理旅館「常磐館」や、竹島に架かる竹島橋、弘法大師像などの観光関係施設を私費で建設した。さらに、蒲郡クラシックホテルの前身となる蒲郡ホテルの建設に尽力するなど、市を県内有数の観光地にした立役者として知られる。
同著は、孫の富夫さん監修のもと伊佐治弥生さんが著した。信四郎氏の関わりから市がどのように発展したか、明治時代の信四郎氏のマーケティング手法や働き方改革などについて紹介されている。孫の富夫氏は現在、学校法人滝学園の理事長。2020年、市特別観光大使に任命された。
「市民の皆さんに読んでほしい」と、同市竹島地区の観光振興に取り組む「蒲郡観光協会」(太田行彦会長)が市内に配ることにした。配布先は、市内の図書館をはじめとする公共施設、小中学校、高校など。