電話相談減少も心の問題は増加傾向/一時保護要因 暴力・DV問題で/県女性相談支援センター
2025/06/05
電話による相談件数(県調べ)
愛知県女性相談支援センターは2024年度の相談状況についてまとめた。「人間関係」についての相談内容が面接・電話合わせて8割を占め、特に配偶者に関する悩みが面接で70%、電話で25%を占めた。
面接相談件数は714件で前年から6件増加し、相談者の年齢は30代と40代が半数を超えた。
電話相談は1万412件で前年より381件減少。「人間関係」は78・0%を占めた一方、「心身の問題」に関する相談は19・0%と前年より3・7ポイント増加し、特に精神的問題は1975件と前年から319件増えた。DVに関する相談は674件で、前年の631件から増加している。
センターへの一時保護件数は143件で前年より4件減少。原因は「配偶者等からの暴力(DV)」が67・8%と最多で、「子の暴力や親からの虐待」「交際相手からの暴力」を含めると8割を超えた。年齢別では20代が最多で、30代、40代が続いた。
センターからの退所理由は「女性自立支援施設」や「母子生活支援施設」など施設入所が37・7%を占めたが、「就職・自営」「アパート等入居」による自立は2・8%にとどまった。
同センターは配偶者暴力相談支援センターも兼ねており、保護命令の申立て支援も行う。2024年度は2件の申立てでいずれも保護命令が発令された。県は今後も相談体制の充実を図る方針。