豊橋市戦没者追悼式に遺族ら150人/「希望に満ちた世界作るため」一層の努力誓う
2025/06/16
献花する田中会長(豊橋市公会堂で)
太平洋戦争などで戦死したり、戦火の犠牲になったりした人を追悼する「豊橋市戦没者追悼式」が15日、豊橋市公会堂で開催された。戦没者の遺族ら約150人が参列した。
主催した豊橋市遺族連合会の田中剛会長は「先の大戦から今年で80年の節目になる。6月19・20日の豊橋空襲では624人が犠牲になり、8月7日の豊川海軍工廠(こうしょう)爆撃では2500人あまりが若い命を落とした。シベリアでの抑留でも10万2000人が亡くなった。南方に北辺に残された遺骨の収集も進まない」とした上で「世界ではさまざまな戦争や内戦がある。日本ではこの80年、1発の砲弾も飛ばず、1人の戦死者も出なかった。この平和と繁栄は英霊の犠牲の上にあることを忘れてはならない。希望に満ちた世界を作るためいっそう努力しよう」とあいさつした。
来賓の長坂尚登豊橋市長も「戦争で亡くなった方に対する思いは、80年を経てもなお尽きない」とし「最愛の家族を失った苦難の後、立ち上がり、地域社会の発展に尽くされた遺族の皆様に敬意を表する。戦争を繰り返さず平和の大切さを伝えていこう」と話した。
その後、参加者全員が壇上に献花し、戦没者の冥福を祈った。