武者行列や火縄銃演武など観衆魅了/武田家旧温会が「陣歿者慰霊の碑」建立
2025/06/16
信玄塚を前に手を合わせる内藤会長(新城市竹広で)
天正3(1575)年の長篠・設楽原の戦いから450年。戦死した将兵の霊を弔う「第36回設楽原決戦場まつり」が15日、新城市竹広の信玄塚と馬防柵周辺で開かれ、約500人が集まった。この日に合わせ、武田家旧温会が450年記念「陣歿(じんぼつ)者慰霊の碑」を供養塔横に建立した。
信玄塚で行われた戦没者慰霊式には、150人ほどが参列し、戦没者の御霊(みたま)に手を合わせた。甲州市の武田家旧温会、景徳院、市の関係者らが出席した。
主催する設楽原をまもる会の内藤彰会長は「450年前に戦いのあった同じ場所で、戦国将士の無念、願いをしのびたい」と述べた。
新城市の下江洋行市長は「設楽原をまもる会が40年以上法要を続け、交流の輪を広げてきた」と称え「今回の慰霊碑の建立も交流のおかげ」とあいさつした。
信玄から数えて17代目の武田家当主、武田英信さん(51)は「450年慰霊碑の建立にご協力いただいた皆様、将兵の霊を手厚く弔っていただいているこの地域の皆様に心より感謝したい」と頭を下げた。
武者行列には甲冑(かっちゅう)を身につけた鉄砲隊、白山会ら25人、地元小学生16人が参加し、設楽原歴史資料館から馬防柵までの400㍍を行進した。
馬防柵に到着すると、白山会によるホラ貝演奏、川路覇城太鼓の演奏に続き、信州真田鉄砲隊と地元長篠・設楽原鉄砲隊による火縄銃演武があり、観客は迫力ある演武や火縄銃のごう音を堪能した。鉄砲隊合同の三段撃ちも披露された。列ごとに撃つ方法と次々に撃つ方法が行われ、珍しい演武に観衆はくぎ付けになった。