10月の新城市長選/「重点事業に道筋付ける」
2025/06/20
市長選への立候補を表明した下江氏(新城市議会で)
新城市の下江洋行市長(60)は19日、任期満了に伴う市長選(10月19日告示、同26日投開票)に再選を目指して立候補する意向を示した。市議会6月定例会で「市民病院の移転・改築、こども園新設、クリーンセンター整備など、重点事業にしっかり道筋を付ける責任を強く感じている」と表明した。
マニフェスト(選挙公約)の進ちょくなどを尋ねた鈴木達雄議員の質問に答えた。下江氏は「『新城市の10年後に責任を持つ』という所信を全うする。次の任期も今と同じ立場で市政運営に当たることができるよう、理解を求めていく」とも述べた。
1期目に取り組んだ大型事業としては、前市長から引き継いだ市学校給食センター整備に言及。「多くの苦労を乗り越え、昨年度2学期から稼働させることができた。理解と協力に感謝している」と振り返った。
市政の現状については「エネルギーなどの物価や人件費の高騰で、市民の暮らしは厳しい状況が続く。少子化、高齢化も相まって市政運営は課題が山積している」との認識を示した。
下江氏は、その後の報道陣の取材に「人口が減っていく中、生きがいと地域への誇りを持って暮らし続けられるまちづくりを目指す」と強調。市内への移住定住の促進、関係人口拡大に引き続き取り組むとした。
また、このところ相次ぐ豪雨災害などへの備え、新たな企業団地整備にも力を入れると述べた。無所属での立候補になるという。
下江氏は旧鳳来町出身。大手建設会社などを経て、2009年から新城市議を3期連続で務め、議長も経験。21年の市長選で初当選した。
次期市長選は市議選と同じ日程で行われる。今のところ、下江氏以外に出馬表明の動きはない。2005年の市町村合併以降、市長選、市議選は5回とも選挙戦となっている。