観来館で作品や資料展示

没後80年―新城出身の探偵小説家・大阪圭吉/30日まで

2025/08/02

展示品と高田さん(新城市門谷の観来館で)

 没後80年となる新城市出身の探偵小説家の作品、資料を展示した大阪圭吉(本名・鈴木福太郎)展が1日から30日まで、新城市門谷の観来館で開催されている。  

 大阪について40年に渡り研究してきた奥三河ふるさとガイドの高田孝典さん(76)が企画した。

 会場には、高田さんが東京の古本屋やネットなどで集めた大阪の書籍45冊、新城図書館から借りた「新青年」「週刊朝日」などの雑誌、同人誌63冊のほか、孫の鈴木一平さんから借りた大阪の写真や資料、原稿コピーなど、合わせて約200点が並んでいる。

 貴重な写真の1枚は、昭和11年6月3日、東京銀座での「死の快走船」出版記念会のもので、隣には親交のあった江戸川乱歩が写っている。

 その他の写真は市内撮影のものが多く、一緒にいる人で名前のわからない人も多いため、「知っている人がいたら教えてほしい」と、情報提供も呼びかけている。

 大阪圭吉は、新城市町並生まれで昭和20年に戦禍のルソン島にて33歳で亡くなるまでに、150編ほどの小説を発表し、「香水婦人」「ここに家郷あり」などの単行本を発行した。

 中央文壇と関わりながら、ほとんどの作品を市内の自宅で書き、地元との付き合いを大切にしたという。

 東京古文書会館で7月11日から2週間開かれた「大阪圭吉展」には、800人が訪れ盛況だったという。高田さんは「全国に多くのファンがいることがわかった」とし「大阪が生まれた地で再評価されることを願う」と来場を呼びかける。

 開催時間は、午前10時から午後4時まで。火曜休館。

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