人工関節手術に支援ロボット/患者の痛み軽減や早期回復に期待/蒲郡市民病院
2025/08/09
Makoの動きを確かめる磯部医師(蒲郡市民病院で)
蒲郡市民病院は、整形外科の手術支援ロボット「Mako(メイコー)」を東三河地方で初めて導入した。コンピューター制御された「ロボティックアーム」を医師が操作することで、精度と安全性が向上し、患者の痛みの軽減や早期の回復が期待されるという。
Makoは膝や股関節に痛みがある患者に対し、人工関節に置き換える手術が対象で、2019年から保険適用になった。蒲郡は県内で6台目の導入となった。
置換手術にあたり、変形した関節の表面を切除する際、CT画像から立案した計画に基づいて角度や深さを細かく調整することができる。
また、骨を削るドリルやアームが計画にない位置に差し掛かると停止し、ミスを回避できる。これまで医師の経験に頼っていた技術が数値化されるため再現性が高まり、人材育成にも役立てられる。
人工関節の置換手術は、同院では年10件ほどだったが、Makoの導入により年100件以上が見込まれるという。
19日に導入後初の手術を予定している。認定資格を持つ整形外科の磯部雄貴医師は「都市部と同じ水準の医療を提供できるようになる」と話す。同科の裵漢成(はいひろなり)部長は「全年齢が活動的な日々を送れるように、支援ロボットの存在がその一助となるはず」と力を込める。