デビュー45周年記念し過去最大規模/豊橋市美博 往年の名作など約300点展示へ/豊橋が題材 特別なイラストも
2025/08/13

特別公開される2作品を持つ佐藤実行委員長(右から2人目)と岡本副実行委員長(左から2人目)ら
 日本を代表するイラストレーター鈴木英人(えいじん)さんのデビュー45周年を記念する個展が、11月に豊橋市美術博物館で開催される。往年の名作から最新作までを過去最大の規模で展示するほか、豊橋を題材に今回のために特別に描かれた作品もあり、全国からファンを呼び込む今年度の目玉の企画展になりそうだ。
 11月1日~30日までを会期とする「風と光のアート 鈴木英人の世界展」(同館、鈴木英人展実行委員会など主催)では、1980年代から現在までに創作された原画や版画、グッズなど未公開も含む計約300作品を展示する。鈴木氏の個展では過去最大規模だという。
 中でも市内の吉田城址で上がる豊橋伝統の手筒花火と、市公会堂の前を走る路面電車(通称・市電)を題材にした2作品は、記念の個展のために描かれた。実行委は、この2点を展示終了後も豊橋に残したい意向だ。
 鈴木さんは48年、福岡県生まれ。80年にイラストレータ―としてデビューし、以来シンガー・ソングライターの山下達郎さんのレコードジャケットや中学校英語教科書「NEW HORIZON(ニュー ホライズン)」の表紙など、数多くのイラストを手がけてきた。
 実行委の岡本晴広副実行委員長によると、鈴木さんの父親が田原市出身で鈴木家の墓は豊橋市内にある。こうした縁で鈴木さんの事務所に話を持ちかけ、豊橋で初の個展開催が決まったという。
 佐藤元英実行委員長は、鈴木さんの作品に親しんできた青春時代を振り返りつつ、50~70代の人たちが見れば「ビビッとくる」として「全国から、この世代の人たちに豊橋に見に来てもらえたら」と話した。企業とのコラボグッズや、観覧で訪れた人たちに街なかを周遊してもらう仕掛けを用意する考えも示した。
 前売り券は一般・大学生が1000円、小中高校生は500円。同館などで販売する。