地元企業訪問「オープンファクトリー」
鉄工のイメージ覆す最先端の歯車製造現場を体感
2025/08/29
最新鋭のマシンが並ぶ歯面研削工場で
永田鉄工(豊川市宿町、林臣充社長)には6日、県立豊橋工科高校2年生3人が訪れた。
本社事務所に到着した3人はまず、総務部の林亮輔さんから会社についての説明を受けた。林さんは、歯車製造に特化したメーカーで、歯車の大きさは1㍍以上の大きなものから数㍉の極小まで、半導体やロボットなどさまざまな部品に使われており、多くの産業を支えていると紹介。歯車の歯面を砥石で削る高精度な歯面研削加工を得意とするなど同社の特徴や働き方についても触れた。
工場見学では、広大な敷地に点在する工場棟の中で前加工工場から順に熱処理、歯面研削、検査まで一連の製造工程を見学。鉄の塊から高精度な歯車を生み出す工程を間近で体験し最先端のものづくり現場に目を輝かせた。
日本一の保有台数を誇るスイス・ライスハウアー社製の歯車歯面研削盤など最新設備が整然と並ぶ歯面研削工場では、ピカピカに磨かれた歯車の歯面部分に驚き、マシンの動きを見ようと身を乗り出す3人の姿が印象的だった。
「不良品は出ないのか」という問いに林さんは「不良はゼロではないが、昔より随分減った。都度、原因を分析し次に出さないための改善活動を積み重ねた結果だ」と答えると、全員が納得したように大きくうなずいていていた。
参加者の一人、栗本琉生さんは「社名の響きから古いイメージを持っていたが、実際にはロボットや大きな機械も多くて、最先端の会社だと感じた」と驚きを語った。3人は、友人同士で参加したこともあり、オープンファクトリーは終始和やかに進行した。