来月2日から豊橋市高師台生涯学習センター/地元住民が寄贈 国内でも希少な古代楽器
2025/08/31
目玉展示の銅鼓(豊橋市西幸町の高師台生涯学習センターで)
国内では希少な古代楽器の「銅鼓(どうこ)」が、リニューアルオープン後の豊橋市高師台生涯学習センター(同市西幸町)の目玉展示としてお目見えする。地域住民が寄贈したもので、専門家は間近で見られる機会は貴重だと指摘する。
9月2日から同センターのロビーで本格展示される銅鼓は高さ約50センチ、打面の直径が約68センチの青銅製。表面に宇宙観を描いたとみられる細かな文様があるほか、豊穣(ほうじょう)を象徴するカエルやゾウをかたどった装飾が施されている。市文化財センターの岩原剛所長によると、15~17世紀に作られたと推定される。
銅鼓は紀元前5世紀ごろ中国南部発祥の祭祀(さいし)用楽器で、やがて東南アジア各地へと広がった。タイを中心に現在でも少数民族が使用しているという。
同センターの改装工事が終わった記念にと、近隣に住む東三河ヤクルト販売会長の高橋晃さん(89)が寄贈した。高橋さんの話では、この銅鼓は古物収集家だった父・藤平さんが80年ほど前に手に入れ、以来ずっと家で大切に保管してきた。
岩原さんによれば、日本で銅鼓を収蔵しているのは東京国立博物館(東京都台東区)や奈良国立博物館(奈良市)、九州国立博物館(福岡県太宰府市)、東京大学総合研究博物館(東京都文京区)といった、いずれも国内屈指の博物館。そんな中で生涯学習センターに展示されるのは「驚くべきこと。こんなに間近では、めったに見られない」という。
30日に寄贈式があり、高橋さんは「(銅鼓が)歴史のあるものだと感じてほしい」と期待を込めた。感謝状を贈った市の石川和志教育部長は「センターの新たなシンボルとして活用したい」と述べた。
リニューアル工事を経て9月2日に利用が再開される同センターでは、和室をフローリングの多目的室に改装したほか、和式だったトイレを洋式化し、新たに授乳室を設けるなどした。