絵画2点の名称変更

市指定文化財で蒲郡市博物館/表記ばらつき是正 県史に合わせ統一

2025/09/18

雪の上のツルを描いた「雪中柳鶴・波濤鷲図襖」㊧と「承安五節会屏風」(蒲郡市博物館で昨年10月撮影)

 蒲郡市博物館は17日、市指定文化財の絵画2点の名称を変更すると発表した。

ワシが荒波の上を舞う「雪中柳鶴・波濤鷲図襖」(同)

「大和絵襖」 →「雪中柳鶴・波濤鷲図襖」/「大和絵屏風」→「承安五節会屏風」

 1点目は、荒波の上を舞う2羽のワシと、雪の中の3羽のツルが描かれた「大和絵襖(ふすま)」(赤日子神社所蔵・1958年指定)で、「雪中柳鶴・波濤鷲図襖(せっちゅうりゅうかく・はとうわしずふすま)」に改称される。

 2点目は、長存寺が所蔵する六曲一双の「大和絵屏風(びょうぶ)」(67年指定)で、「承安五節会屏風(じょうあんごせちえびょうぶ)」とする。

 同館によると、2点に使われていた「大和絵(やまとえ)」という表記は、中国風の「唐絵(からえ)」に対する日本風の名称だが、作品の内容が伝わりにくいため、改めることにした。

 なお、ツルとワシが描かれている「大和絵襖」は、文化財指定時は「倭」、1981年発行の文化財図録では「大和」と掲載されるなど、表記にばらつきがあった。一方、「県史」には「雪中柳鶴・波濤鷲図襖」の名で掲載されている。

 また「大和絵屏風」は、県史編さん時の資料調査で「承安五節会」を主題とした作品であることが分かったため「承安五節会屏風」の名で紹介された。

 県史の発刊以降、研究者からもこれらの名称で問い合わせがあり、画題もイメージしやすいことから、今回、2点とも県史の表記で統一することにした。7月の市文化財審議会に諮り、所蔵元の了承も得たという。

 両作品は昨秋の企画展で展示されており、次回は来年度のコーナー展示で公開される予定だ。

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