来月16日に「新城歌舞伎」開催/「演出も工夫」来場を呼びかけ
2025/10/17
出演するメンバーら(新城市臼子公民館で)
11月16日に開催される歌舞伎公演「新城歌舞伎」に向け、山・臼子歌舞伎保存会メンバーによる創作歌舞伎「戦国天正合戦絵巻長篠・設楽原戦記―鳥居強右衛門磔(はりつけ)の場」の稽古が、新城市臼子公民館で続いている。
全国的にも珍しい市民だけによる新城歌舞伎は、市の無形民族文化財に指定されている。公演は36回目。毎回出演している同保存会は、昨年の新作「援軍要請の場」に続き、創作歌舞伎「磔の場」で臨む。会員で郷土史を研究する老平美喜代さん(臼子在住)が創作した。
1575(天正3)年に長篠城を包囲する武田軍と織田・徳川連合軍が戦った長篠・設楽原の戦い。岡崎城に走り、援軍要請の使命を果たした鳥居強右衛門(とりいすねえもん)が、農民の姿で城に戻る途中、穴山の陣所前で捕まる。強右衛門と穴山のやり取り、勝頼の葛藤、強右衛門の決断と叫びなど見どころが多い。
登場人物は15人。強右衛門役の山崎啓輔さん(37)は「戦いから450年の節目に、やりがいのある役を演じることができてうれしい。最後の見せ場で観客の皆さんに感動していただける演技をしたい」と力を込める。穴山役の熊谷圭介さんも「感動させる演技がしたい」と話す。勝頼役の野沢康幸さんは「地域の歴史に、より関心を持っていただけるようにがんばりたい」と意欲を燃やす。
老平さんは「450年の節目を盛り上げるよう演出も工夫した。ぜひ多くの方に見ていただきたい」と来場を呼びかけている。
開催は、11月16日午前11時。全席自由。料金は一般1000円、高校生以下無料。チケット購入は、新城文化会館=電話0536(23)2122=、またはピアゴ新城店。