認知度増すアグリテックコン

スタートアップひきつける協力体制/豊橋市や生産者が労惜しまず前面に

2025/10/17

登壇者と参加したスタートアップ関係者が意見交換した座談会(豊橋市提供)

 テクノロジーと農業を掛け合わせた「アグリテック」でビジネスを展開するスタートアップ(新興企業)が農業課題の解決に向けたアイデアを競うコンテストでは、主催する豊橋市だけでなく課題に直面する生産者らが労を惜しまず前面に立つ。協力関係が農業系スタートアップをひきつけている。

 今月10日に市が東京都内のイベントスペースで開いた同コンテストのPRイベントには、入賞した企業とアイデアの実証実験に取り組んできたJA豊橋青年部や市内の柿農園「ベル・ファーム」、農業関連事業を手がけるイノチオアグリの関係者らが駆けつけ、首都圏のスタートアップ関係者を前に実証パートナーに何を求めるのかを語った。市内で農作業支援ロボットの実証を重ねてきた「輝翠」(きすい)の関係者も壇上に上がった。

 座談会では、登壇者とスタートアップ関係者らが意見を交わした。

 参加者からは「コンテストの応募を検討する上で有益な情報を得ることができた」との声が聞かれたという。

 今回は、農業の課題解決に関心のあるスタートアップに限り声かけする「セミクローズド」方式を採用したにもかかわらず、28人の参加があったことに市地域イノベーション推進室の担当者は「この事業の認知の拡大を実感した」と感想を述べた。イベントを通じて生産者のリアルな声を届け、「課題の解像度を高めることにつながったと感じた」と手応えを語った。

 市は2022年度から、アグリテックコンテストを開始。生産者が抱える地域農業の課題を抽出し、その解決策を全国のスタートアップから募るもので賞金総額は1000万円。入賞企業と市内の生産者は実証実験を行い、新たなサービスの実用化を目指す。

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