村上町長「伝統と自然を未来へつなげていく」
2025/11/04

万歳三唱する参列者(花祭会館で)
 1955年の町村合併で発足した東栄町の町制70周年記念式典が3日、同町本郷の花祭会館であり、参列者約90人が節目を祝った。教育や地域活動に貢献した5人に町が特別表彰を行ったほか、今年が戦後80年にも当たることから、東栄小学校の児童2人が「平和の祈り」を読み上げ、平和の町として宣言した。
 村上孝治町長は式辞で「豊かな森林と水資源を守り育て、先人から受け継いだ伝統と自然の恵みを未来へとつなげていく」と強調した。
 平和の祈りでは、東栄小6年の原田桃李さんと荒河紗良さんが登壇。「私たちはお互いを認め合い、思いやりの心を忘れず、助け合うことを大切にします」と精いっぱいの声で誓った。
 先人への感謝を示す黙とう、町歌の斉唱もあった。来賓として国会議員や県議、副知事、東三河などの市町村長らが臨席した。
 開会前には写真で70年間を振り返り、町民体育大会などの行事やかつての商店街の様子が次々と映し出された。
 特別表彰を受けたのは、伊藤睦美さん(元町教育長)▽峯田明さん(元町教育委員長)▽清水晃さん(御園花祭保存会長)▽藤田寿美さん(元振草区長)▽初沢宣亮(元町議会議長)の5人。
 東栄町は55年4月、1町3村の合併により誕生した。この年に1万1567人(国勢調査)だった人口は、今年9月末時点で2616人(住民基本台帳)まで減少。移住受け入れや観光振興に力を入れている。