豊橋市民意識調査/次の起爆剤は新アリーナか
2025/11/05

豊橋市の中心市街地。右手に見える高層ビルがエムキャンパス
豊橋市民の間で、にぎわってきているとの評価だった中心市街地の印象に頭打ち感が出ている。そうした中で、事業が再開した多目的屋内施設(新アリーナ)計画は、街の成長エンジンを再度ふかす上での注目材料だ。
市が実施した今年度の市民意識調査では、おおむね5年前と比べて現在の中心街はにぎわいが増していると思うかとの問いに、「増している」(5・0%)と「やや増している」(19・7%)を合わせた数字は24・7%で、2024年度の25・6%からやや減少した。12・6%で底を打った21年度以降、その割合は右肩上がりで増加し続けていたが、下落に転じた。
数字が下げ止まった当時、そこからの反転攻勢に寄与したとみられるのが21年11月に豊橋駅前にグランドオープンしたemCAMPUS(エムキャンパス)東棟だ。住居のほかに店舗や図書館などが入る24階建ての複合ビルで、中心街の成長を促すエンジンとして大きな役割を果たしてきたと考えられている。
今夏の住民投票の結果を受け、中止の方向性だった新アリーナ計画の事業継続が決定。29年10月の開業に向け、建設予定地の豊橋公園内で先月、中断していた工事が約11カ月ぶりに再開された。
完成すればターミナル駅の豊橋駅と同公園の間に位置する中心街は、アリーナを訪れる人たちが行き交うことで、さらなるにぎわい創出につながると期待されている。
市まちなか活性課の齋藤佳世課長補佐は「商業者と連携して、人の流れをにぎわいに活かせたら」と展望を語った。