今週末開催 東栄町月地区の花祭
2025/11/18

お清めせっけんを手にする福田さん(16日、槻神社で)
せっけん作りの体験工房Simple+(シンプルプラス)を、東栄町月地区で営む福田美幸さん(54)の「お清めせっけん」が、今週末にある地区の花祭の返礼品に採用された。東京出身で、町へ移住してきて8年半。「地区の皆さんによくしてもらっているので、ひと役買えるのはうれしい」と喜んでいる。
11月~翌年1月に北設楽郡の14地区で催される花祭は、勇壮な鬼の舞などを披露する伝統行事。見物客は3000円程度を包んで運営に協力するのが習わしで、地区によってはお返しに記念の品が渡される。
月では湯飲みなどの瀬戸物が定番だったが、今年は、福田さんが企画・販売するせっけんを出すことにした。町内で採掘され、化粧品の原料となるセリサイトの粒子を配合しており、滑らかでふんわりした泡立ちが特徴だ。
福田さんは返礼用に一つ30グラムのサイズを用意。本番を控えた16日には、地区内の槻(つき)神社であった祭礼に550個全てを持ち込み、お清めを受けた。
森下尚浩宮司(49)は「この神社の主祭神は、けがれを海へ洗い流すとされる瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)なので、せっけんは相性がよい」と歓迎。
「花祭から持ち帰り、家でも体を清めてもらえれば」と話した。
月の花祭は22日午後2時ごろから丸一日、月公民館で夜を徹して舞が続く。同じ22~23日には同町の足込地区、豊根村の坂宇場地区の花祭も催される。