若者たちの貢献意欲 最初の一歩後押しを/豊橋市が協力呼びかけ
2025/12/04

アグリテックコンテストに参加している大学生と市職員
先端技術を農業に生かす「アグリテック」のコンテスト(豊橋市主催)に今年度新たに設けられた学生部門で、賞金に充てるため実施中の「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」が苦戦している。若者たちの農業への貢献意欲に対する応援の輪を、どう広げるかが課題だ。
ふるさと納税制度を活用し200万円を目標とするGCFへの寄付額は、11月3日の受け付け開始から1カ月が経った3日夕時点で7万円にとどまる。来年1月31日の期限まで2カ月近くあるものの、目標達成には暗雲が垂れ込める。
農業の課題解決につながる新製品、サービス開発に向けたアイデアの実用性や新規性などを競うアグリテックコンテストは、今年度で4年目を迎えた。ユニークな研究をビジネスに結び付け、農業系スタートアップ(新興企業)を地域から生み出そうと、市は学生部門を新設。応募した18人の大学生は5つのチームに分かれ、提案内容を練っている。
企業が対象の一般部門と同じく1月に成果を発表する機会があり、そこで1位と2位になったチームは手にした賞金で最大2年の伴走支援を受けてさらにアイデアを磨き上げる。最終的に実用化を目指す。
大学生たちの挑戦を市内外の人たちに応援してもらいたいとして、市は学生部門の賞金をGCFで調達する方法を導入。返礼品はないが、市地域イノベーション推進室の小野健太郎室長補佐は「意欲ある学生たちが、農業をより良くしようと取り組んでいる。農家の意見を聞くなど現場に出向いてまじめに活動しているので、最初の一歩を押すGCFを応援してほしい」と協力を呼びかけている。