平松食品御津工場で正月向け三河本ハゼ甘露煮作り/豊川
2025/12/05

たれをかけたハゼをパック詰めする作業(平松食品御津工場で)
年末年始に備え、今年も佃煮や甘露煮を製造・販売する豊川市御津町の平松食品御津工場で「三河本ハゼ甘露煮」作りが始まっている。
解凍したハゼをハラ出し、串打ち、焼き上げ、蒸気釜での炊き上げ、たれをかけてパックに詰める作業が、より濃厚な味付けにするため3日間の工程で進められている。
8月から地元の釣り人から三河湾のハゼを買い取り、昨年(約1・9)より多い約3・2トンが集まった。このうち10㌢前後と甘露煮に適したサイズに成長した約1・1トンを出荷予定で、抹茶製造に使う碾(てん)茶を用いた「お茶炊き製法」で魚特有の臭みを薄め、醤油や水あめで煮込み、秘伝のたれで旨味を引き立てている。
ハゼの甘露煮はおせち料理に欠かせない一品で、泳ぎが速いことから目標達成に縁起が良く、ハゼの顔が翁に似ていることで長寿のご利益も伝えられる。平松賢介代表取締役社長(64)は「今年はよりふっくらとしたハゼが集まった。家族団らんで囲んで、穏やかに笑顔で新しい年を明るく迎えてほしい」と話す。
豊橋市梅薮町の直営店やヤマサちくわ、マックスバリュなどで三河産70㌘を550円で販売する。