MGC出場権を目指す/目標は2時間19分台
2026/01/17

スターツの伊澤菜々花(提供)
第45回大阪国際女子マラソン大会は25日午後0時15分、スタートの号砲が鳴る。豊橋市出身の伊澤菜々花(スターツ)が、2028年のアメリカ・ロサンゼルス五輪を見据え、日本代表選考レースのマラソン・グランド・チャンピオンシップ(MGC)出場権の獲得に挑む。
◆華々しい活躍
伊澤菜々花は、豊橋市立南部中学校で全国大会に出場。豊川高校ではインターハイ3000メートル優勝、都大路で3年連続の区間賞&2連覇と華々しい成績を残し、世代を代表する高校生アスリートとして大きな注目を集めた。順天堂大学を経てユニバーサルエンターテインメントに加入した。社会人となり同郷で同学年の鈴木亜由子(日本郵政グループ)がリオ五輪など大舞台で活躍する一方、期待通りに記録を伸ばせず実業団の壁に苦しんだ。
◆現役引退
30歳を迎えた社会人8年目の21年に夢を諦めて現役引退、順天堂大学の大学院へ進んで女子中長距離コーチを務めた。現実を受け入れながらも「不甲斐ない自分」に後悔した日々、テレビで陸上や駅伝を見ることができなかった。そんな葛藤の中で学生たちと一緒に練習を行い、改めて「走る楽しさ」を実感、日本代表への思いが強くなっていった。
◆初マラソン
24年3月に順天堂大学大学院を修了し、スターツ陸上競技部で約2年3カ月ぶり現役復帰。33歳となった伊澤菜々花が、弘山勉監督とともに新たな挑戦の第一歩を踏み出した。復帰後は衰えた体力と気力を戻すために必死の練習で身体を絞り、自己記録更新など年齢を感じない強さを手に入れた。復帰10カ月で出場した大阪国際女子マラソンは2時間29分28秒で8位入賞。レース後に低体温症で病院搬送する過酷な戦いだった。
◆世界を目指す
浪速路は、前田穂南(天満屋)が日本記録を更新した高速コース。2年連続で出場する伊澤は「2時間19分台」を目標に掲げる。MGC出場権には順位と記録が必要となる。何度も常識を覆して進化する34歳のベテランにとって、決して容易ではないが無謀な挑戦でもない。挫折を乗り越えた先にどんな可能性を見せてくれるのか。