市民と創造する演劇「赤鬼」稽古好調
2026/02/20

演劇「赤鬼」の稽古の様子(提供、撮影/伊藤華織)
豊橋市西小田原町の穂の国とよはし芸術劇場プラットが企画運営する「市民と創造する演劇」の公演「赤鬼」の第二次稽古がこのほど始まり、出演者が熱心に励んでいる。3月7日・8日の公演に向け、連日汗を流す。
「人と人がつながるために本当に必要なのは何か―」。浜辺の村に流れ着いた異形の「赤鬼」と、村人に疎んじられる「あの女」。言葉を超えた交流を深める2人を何が待ち受けるのか。深遠なテーマに市民が挑む。プロ俳優1人と、オーディションで選ばれた市民20人らが出演する。今回は、初の試みとして舞台手話通訳付きバージョンで演じられ、3人の手話通訳が舞台上で通訳する。アンサンブルも市民が担当する注目の舞台となっている。演出は樋口ミユさん。
初めての手話通訳付きの公演について、樋口さんは「手話通訳者が舞台に立つことで、アクセシビリティはもちろん、クリエイションの部分も格段に高まったと思う。役者という存在を手話通訳者が際立たせ、手話自体が一つの表現になって演技を翻訳する」と話す。
手話通訳者の加藤真紀子さんも「普段の手話通訳では情報を正確に伝えることを意識するが、演劇の手話通訳は舞台という世界を伝える役割を担う。言葉を伝えるのではなく世界を翻訳する」と話し「聞こえない人にとって文化はハードルが高いという現実がある。そこを超えてまずは見てもらい、自由に感じてもらえれば」と期待する。 「あの女」役の伴美月さんは「プラットの「高校生と創る演劇」に出演して、演劇にのめり込んだ。今は豊橋を離れているが、離れているからこそできる表現に挑戦したい」と話す。本番まであと1カ月を切り、稽古は着々と進んでいるという。
3月7日午後1時と同5時半、8日午後1時の3回公演する。チケットは一般2000円、25歳以下1000円、高校生以下500円。聴覚障害者のためのポータブル字幕機の貸し出しや視覚障害者のための舞台説明会、視覚情報を解説するリアルタイム音声ガイド(8日のみ)の貸し出しもある。問い合わせ、チケット購入はプラットチケットセンター=0532(39)3090へ