来月14日開通 三遠南信道の東栄―鳳来峡間/報道機関向け公開
2026/02/20

SF映画のワンシーンのような避難坑内部(望遠レンズで撮影)=三遠池場坂トンネル
3月14日に開通する三遠南信自動車道の東栄インターチェンジ(IC、東栄町)―鳳来峡IC(新城市)間が18日、報道機関向けに公開された。万が一のときしか通行する機会がない避難坑も見学でき、記者は「異空間」に迷い込んだような気分を味わった。
新規開通区間は延長7・1キロに過ぎないが、山間部を貫くためトンネルと橋が9割を占める。着工から完成までは足かけ13年かかり、総工費は740億円に上った。
4本あるトンネルで最も長いのは、両市町にまたがる三遠池場坂トンネル(3566メートル)。3キロ超のトンネルには避難通路が必要で、すぐ隣に並行して、幅が半分程度の別のトンネルが掘られていた。
避難坑と呼ばれ、本線との連絡路が11カ所設けてある。事故や火災の際にはここから外に逃げたり、消防が駆け付けたりする。
避難坑は本線に先行して掘削された。この辺りはトンネルの上にかぶさる山体の厚み(土かぶり)が350メートルほどに達する難所で、水が湧いて工事が止まることがあったそうだ。
開通後も日常的に通行するところではないので仕上げは粗削りで、壁は波立ち、ロックボルトがむき出しのままだった。
今回の見学会は、国土交通省浜松河川国道事務所が企画。標高200㍍程度の鳳来峡IC近くから、同250メートル程度の東栄ICまでバスで移動した。
道のりは概ね、なだらかな上り坂だ。こう配もカーブもきつい既存の国道151号に比べ、運転は格段に楽になるだろう。トンネルを抜けてもまたトンネルという行程だったが、最後の三遠三輪トンネルを出ると、東栄ICの上に青空が広がっていた。
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【三遠南信自動車道】浜松市と長野県飯田市を結ぶ約100キロの高規格道路として計画される。今回の開通により新東名高速の浜松いなさジャンクションから、愛知県を経由して浜松市天竜区の佐久間川合ICまで27・9キロが1本につながる。