㉗「若戸小前の今昔」/路地花畑が消えソーラーに
2026/04/21

若戸小学校前の路地花畑(1978年2月・小林新一郎撮影)
上の写真は、初任地であった旧赤羽根町立若戸小学校の前で、1978(昭和53)年2月に撮影されたものである。12〜3月には一面の露地花畑が広がる。
手前の緑色はキクの苗、ピンクがキンギョソウ、オレンジがキンセンカ、黄色が菜の花、紫色がストック。奥の方には温室やビニールハウス、若見集落が確認できる。黒松は潮風や台風から作物や屋敷を守る保安林の役割を果たす。
標高328メートルの大山の南麓にある若見や越戸は、冬の北西の風が大山でさえぎられ、冬でも温暖で「常春の国」とも呼ばれていた。日当たりの良い南向き斜面で、冬の露地花栽培が戦前から行われ、東京や名古屋の市場へ出荷していた。
47年ぶりに若戸小を訪れて驚いた。下の写真のように露地花畑と温室が姿を消し、雑草や竹が伸び放題になっていた。手前には黒いソーラーパネル、左手奥には2階建ての消防団の車庫。右側の竹藪の向こうには2006(平成18)年に完成した若戸市民館がある。奥の若戸保育園は、22(令和4)年度に赤羽根・高松がとともに統合され、「あかばねこども園」が誕生したことで廃園。駐車場の向こうにビニールハウスと若見集落が見えるが、黒松は松枯れですべて失われた。
若戸小の児童数は1977年度に199人あったが、2025年度には80人に減少。少子高齢化による人口減少で地域の活力が失われてきたことを実感させられた。