豊橋の小野教彦さん/素直な思いつむいで10年/胴上げ表紙に厳選100句収める
2026/08/07

句集を手にする小野さん
「川柳カリオンの会」で活動してきた豊橋市在住の小野教彦さん(79)が、自身初となる句集「日はまた昇る」を自費出版した。
小野さんは広告会社を63歳で定年退職し、毎日の暮らしに退屈さを感じていたところ、ふと目にしたチラシをきっかけに2015年からNHK文化教室で川柳を始めた。若いころに小説の同人誌で活動していた経験から「17文字なら簡単だ」と考えたが、一字一句や「てにをは」一つで意味が変わる川柳の奥深さに魅了され、我流で10年間続けてきた。
句集は「第1章/ひとりぽち」「第2章/余生」の2部構成。1ページに一句だけがぽつりと載せられており、その贅沢な余白からさまざまな思いや情景が静かに浮かび上がってくるような作りが特徴だ。創作活動10年の節目を機に、厳選した珠玉の100句が収められている。
表紙には、「胴上げを されて一瞬 宙に浮く」という句とともに、小野さんが30年間指導してきた少年野球チーム「牟呂サンライズ」が初優勝した際、自身が胴上げされて宙に舞った思い出の写真が使われている。
このほど東海日日新聞社を訪れた小野さんは、「技巧に走らず、胸の内を素直に吐き出す我流の川柳だが、活動の一里塚として句集を出せたことはうれしい。川柳は本当に奥が深いので、くたばるまでずっと続けていきたい」と、初句集を手に、笑顔で今後の創作活動への意欲を語った。