〝5選出馬〟静かに後押し

大村知事招き議員大会/北設3町村議会

2026/08/08

県などへの要望を決議した(豊根村の村民ホールで)

 設楽、東栄、豊根3町村の議員が一堂に会する北設楽郡町村議会議員大会が7日、豊根村内であり、大村秀章知事も駆け付けた。閉会後には、大会長を務めた同村の田原長一郎議長が壇上で来賓らにあいさつし、大村氏に「今後も県政のかじ取りに尽力いただきたい」とエールを送った。来年2月の任期満了を念頭に、大村氏の5選出馬へいち早く支持を示した格好だ。

 発言は田原議長の一存というわけではない。会場には3町村の全25議員がそろい、その多くが拍手で賛意を示した。関係者の間で事前にすり合わせもなされていたようだ。

 これには議員大会の伝統が関係している。

 ■他団体に先駆け
 大会は知事、国会議員、県会議員、県幹部らを招いて隔年で開かれる。その面前で県や国への要望を取りまとめ、地域への支援を引き出そうという機会であり、この日は「林業振興」や「バス路線への補助金拡充」を求めて8本の決議を行った。

 さらに4年に1度、知事選前年の大会は現職知事への支持を打ち出す場でもある。以前は会場から動議が出され、当人がいる前で出馬要請を決議するのが恒例行事だった。

 22年8月の大会でもベテラン議員の1人が自席から声を上げ、大村氏に出馬を求める演説をした。一部の革新系議員が反発して決議は見送られたものの、多くの議員はやはり拍手で賛同した。

 面積で愛知全体の1割を占め、水源地としても重要な3町村だが、人口は約7300人まで減り、県への依存度が高い。他団体に先駆けて現職支持の流れをつくり、パイプを太く保とうとする過疎地のたくましさが透けて見える光景だった。

 ■従来と一線画す
 7日の田原議長の発言は、こうした慣行の延長線上にある。
 ただ、「本県の飛躍的な発展を成し遂げられるのは大村知事しかいない」と強調したものの、知事選には直接触れず、オブラートに包むような配慮を感じた。

 以前の決議と一線を画し、マイルドな支持表明にとどめたことには、いくつか事情が考えられる。

 一つは、この秋のアジア・アジアパラ競技大会だ。知事サイドとしては、大イベントを前に政治的な動きを活発化させたくないだろう。

 また全国を見渡せば、兵庫県、福岡県などで地方政治のあり方が厳しく問われる事態が起きている。

 もしも出馬要請が県トップと一部の町村議会とのなれ合いと捉えられれば、ありがた迷惑になりかねない。議会側が、そういう遠慮をした可能性がある。

 知事選まではおよそ7カ月。当の大村氏はまだ対応を表明していないが、北設からの静かなラブコールにどう応じたのか。

 田原議長に続いて同氏はマイクの前に立ち、「過分な言葉をいただいた。厚く御礼を申し上げる」と返した。「引き続きまた、皆さんと一緒に取り組んでいきたい」とも述べており、記者はさらなる挑戦への意欲を見た気がした。

返礼の言葉を述べた大村知事(同)

2026/08/08 のニュース

県などへの要望を決議した(豊根村の村民ホールで)

返礼の言葉を述べた大村知事(同)

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

東日旗

リクルーティング

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP