【連載】羽田野晴加が全中陸上を振り返る(中編)
2026/08/29

夕暮れの陸上競技場でレースが行われた
大会初日の予選から一夜明け、羽田野晴加は決勝当日を迎えた。午後4時頃に陸上競技場に着くといつも通り、ストレッチと軽いジョグで身体を温め、心を静めて午後6時の招集を待った。天候は晴れ、気温32・5度で湿度53%。少し風が吹いて前日よりも心地よさを感じた。
◆決勝当日
2日連続のレースだが「1日目の刺激があって体が調子良い」と、良い予感がした。最内2レーンのスタートラインに立ち、最初に「羽田野さん、羽田中、愛知」と場内アナウンスされると、夕暮れで茜色に染まる観客席から、応援に駆け付けた陸上クラブの仲間たちから「晴加!」と大きな声援が送られ、羽田野も笑顔で手を振った。
静まり返ったスタジアムに号砲が鳴り響き、決勝のレースがスタート。羽田野は勢い良くダッシュで先頭をうかがい、少し周りを見て集団後方に下がった。この日の作戦は「後ろからしっかりついていくこと」だった。この日のために綿密な計画を立て、勝利への決意を固め、自分のレースに集中した。
境原桜七(新島学園中3年)や中西彩葉(京山中3年)を追うように5番手で追走。400メートルを65秒で通過し、6番手に下がったが悪くない走り。ここからが本当の勝負、徐々に集団全体のペースが上がり始め、緊迫感あふれるレースは残り1周に突入した。