利便性と懸念が交錯

ごみ戸別収集 実証実験/人員確保など課題解決焦点に/豊橋市

2026/10/17

家の前に出されたごみ袋を回収する作業員(豊橋市森岡町で)

 家庭ごみの戸別収集の導入可能性を探る実証実験が今月、豊橋市内で行われた。利便性と懸念が交錯する中、本格実施に向けては課題解決が焦点となる。

 4日間にわたり森岡町で実施された実験では、300軒弱ある戸建て住宅のうち150軒ほどが協力し「もやすごみ」と「生ごみ」を自宅前に出した。従来通りのごみ出しをしたい人などは既存の集積所を利用した。

 最終日を迎えた16日午後の戸別収集では、ゆっくりと走るごみ収集車と一緒に作業員らが町内を歩き回り、家々の前に出されたごみの入った指定袋を回収していった。別の車で同行した職員は、戸別収集を行った家や歩いた距離などを記録した。

 実験開始に先立ち市は回覧板やチラシの配布、説明会開催で対象地域に周知してきた。

 ごみの戸別収集を巡っては、長坂尚登市長が2024年11月の市長選で公約の一つに掲げた。高齢者や子育て中などごみ出しが難しい世帯が集積所までごみを運ぶ手間を省けるほか集積所を管理する自治会の負担軽減が期待される半面、カラスや猫などの動物が自宅前でごみをあさる心配や個人情報の漏えいを不安視する声が上がっている。

 市全域での本格導入となれば、現在約60台が稼働するごみ収集車の大幅な追加配備の必要性が生じるとみられる。今回の実験で収集車1台に乗り込む人数を集積所でごみを回収する場合より1人多い3人に増やしたように、人員確保を含めて実現までの課題は多い。

 市収集業務課の佐藤実課長は、実証を通じて「いろんな知見を学べたので今後の検討に生かしていきたい」と話した。

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