膵臓がん早期診断治療へ期待

豊橋市/病診連携プロジェクト発足

2017/11/08

 早期発見が難しく、治療後の経過もよくない膵臓(すいぞう)がん。そんな状況を改善しようと、膵臓がんの疑いがある人をかかりつけ医が見つけて地域の中核病院で専門医が診断するプロジェクトが豊橋市で発足した。病診連携による早期診断・治療に期待がかかる。

 膵臓は胃の裏側にある臓器で消化液を分泌する。がんになっても自覚症状に乏しく、見つかったときには約半数で他の部分に転移していて、1年後の生存率は約3割にとどまる。一方、腫瘍が2センチ以下の早期であれば1年生存率は9割近くに高まるという。

 膵臓がんによる年間死亡者数は増加傾向にあり、今年のがん死亡数予測のうち男性で5番目、女性では3番目に多い。

 糖尿病や肥満、喫煙など膵臓がんのリスクが高まる危険因子がある人に対し、かかりつけ医が腹部に超音波(エコー)を当てて検査し、がんの疑いがある場合に中核病院を紹介する仕組みは「尾道方式」と呼ばれ、全国で導入の動きが広がっている。

 早期発見が増え、治療後の経過も良好なこの方式を参考に豊橋市医師会と市内の中核病院でプロジェクトを立ち上げた。かかりつけ医は膵臓がんの危険因子に2つ以上当てはまる人に超音波検査を行い、病気の兆候があれば豊橋市民病院、豊橋医療センター、光生会病院、成田記念病院のいずれかに紹介する。精密検査を経て、がんかどうかを判断する。

 プロジェクトの発足を記念して6日夜、尾道方式の発案者でJA尾道総合病院内視鏡センター長の花田敬士さんが豊橋市内のホテルで講演した。かかりつけ医や専門医ら約80人を前に花田さんは、患部のエコー画像などを示しながら検査の方法ごとに注意点を説明した。

 膵臓がんを早期発見する上で「かかりつけ医のパワーを結集することが大きい」と協力を求め、「この豊橋の地から1人でも多く、助かる膵臓がんの人が見つかることを願う」と述べた。

 プロジェクトの世話人代表を務める豊橋市医師会の安井洋二会長は「豊橋でも治療効果が上がればと期待している」と語った。

2017/11/08 のニュース

多くの医療関係者が出席した講演会(ホテルアソシア豊橋で)

講演する花田敬士医師(同)

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